お茶しませんか?

ひらがなだけの詩は楽譜に似ていると思います。
一目全体を見て飛び込んでくる言葉の断片になんとなく惹かれて最初から順に読み始めます。どこまでが文節なのか、その一文字は助詞なのか名詞の一部なのか、修飾節はどの言葉にかかっているのか、倒置なのか。そういう用語で分析しているわけではないけど、文字の並びを意味に変換するために自然と頭の中でそう組み立てています。朗読すると押韻や対句に気づいてリズム的な面白さを感じます。さらにじっくり読むと、隠された別の意味に驚くこともあります。けれど詩の意味や作者のこめた想いには最後まで謎が残ります。作者以外の者には答えを推測することしかできません。

楽譜を読むとき、音符のグルーピングを探り、アウフタクトなのか終わりの音なのかを判断し、フレーズがどこへ向かっているのかを考えます。隠された主題や引用を発見します。作曲家が音符で表した何かを感じ取るために、ひらがなの羅列を文として理解するように、黒いインクを音楽として理解していきます。そしてやはり、作曲家以外の者にはその意味を推測することしかできません。

バイオリン弾き 三澤

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