こんにちは。バイオリン弾きの三澤です。
先日、テレビをつけたら、たまたま狂言に出会いました。
狂言に関しては全く無知な私ですが、
そのまま見るともなく見ていました。
その中の演目の一つ「鮎」。
池澤夏樹さんの小説が元で、野村萬斎さんが狂言にした作品だそうです。
小説の中ではおとなしい鮎ですが、
狂言の中では6匹の鮎がよく喋る。
川で捕えられた時も、串に刺された時も、
傷を負った体に塩を振られた時も…
なんとコミカルでシュール!
囲炉裏で焼かれるシーンでは、笑いつつ鮎への同情心まで湧いてしまいました。
この鮎たちを見て思い出したのが、金子みすゞさんの「大漁」。
陸では大漁を祝っているが、海の中では魚たちの死を弔っている
という内容の詩。
この視点。
私なんか水族館で、「美味しそう…」とか思っちゃうタイプの人間ですから
まず持ち合わせない視点。でもこの詩は沁みました。
そんな事を思って買い物していたらスーパーの割引のお刺身が目にとまりました。
そのお命、ありがたく頂きます。
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