メトロノームはさらい初めには必須の練習の友。さっそくいきます。
なんとなく弾けていそうなところもメトロノームをつけたら弾けない。そんなときなぜ人はメトロノームが狂っていると思うのでしょうか。なぜ「音楽性に機械は不要」と突然巨匠のような考えを引用するのでしょうか。主観は恐ろしい。これだから世界から争いが絶えないのでしょう。
独りよがりな自分に喝を入れ、再びメトロノーム先生に練習を申し込みます。
今日はここ。
最終的には1小節=100ぐらいのテンポでは弾きたいですが、まずはその倍、1小節=50くらいから始めます。
これでもヨタヨタしますね。
ではスラーを切ってリズムを替えて練習。
四連符と考えて、「タータタ タータタ」「タタータ タタータ」「タタター タタター」の3パターンを練習します。もちろんメトロノームつけて。
下は「タタター」のパターン。
ここで運指に迷いがないか、力みがないかなど確認します。できなければどれだけでもテンポを落として。ここに見栄は禁物。
そして本当にメトロノームが聴けているか。
先日、メトロノームがニ分音符で私が四分音符を弾くという超初級の課題で「ちゃんとメトロノームを聴かなくちゃ」と注意されました。私としてはもちろん聴いてる「つもり」だったんですが。「聴いてます!」と言いたくなるのをぐっと我慢してもっと一生懸命メトロノームに耳を傾けていると、だんだんメトロノームとアンサンブルしているような気分になってきます。二分音符を打つ「カチ カチ…」という音と音の間に安定した気持ちのいい伸びやかな間が感じられます。すると自分の中にも自然な緩みができて…この状態から初めて自然な音楽性が生まれて来るような気がしました。「聴く」も奥が深い。メトロノーム練習は「聴く練習」なんですね。
ところが実際楽器を持って譜面を弾くととたんに「聴く」のハードルはガンと上がります。「できてる!聴けてる!」と都合の良い自己肯定をしたくなる自分をビンタ。できてないものはできてない。
リズム替えの練習ができたら譜面通りに弾いてみます。アクセントやクレッシェンドなど譜面に書いてある表現記号をつけるとまた精度が落ちるので再びテンポを落として検討します。弓の配分が悪い?思いが先走って体が力む?音楽的な理解が欠けている?などなど。3歩進んで2歩下がるの繰り返し。でもこの時期の練習は丁寧にやればやっただけすぐに成果が出るのでモチベーションになります。
オーケストラの平和のためにも最初の個人練習が肝心。はじめ1ヶ月くらいはこんな感じでじっくり個人練を楽しみながら合奏の日を心待ちにします。
バイオリン弾き 三澤
(※これはアマチュア奏者の試行錯誤を記録したものですので、分析や見解が正しいとは限りません。)
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