松脂の観察

お茶しませんか?

こんにちは。バイオリン弾きの三澤です。

今私の手元には新品の松脂があります。

松脂は弦楽器では弓の毛につけることで、弦と摩擦したときに音が出るようになります。

野球やバレエなどでも滑り止めとして使われているそうです。

弦楽器の松脂は一度使い始めるとなかなか減らないので、

新品にお目にかかるチャンスはそれほど多くないのですが、

これがなんとも魅力的な美しさなのです。

どう言い表したらいいのか…。

そういえば感受性を豊かにし、表現力を鍛えたいなら、

物事をよく観察し、言葉にしなさいと何かで読みました。

私も常日頃、感受性豊かで表現力のあるバイオリン弾きになりたいと思っています。

やってみましょう、松脂の観察。

直径3センチ高さ1,5センチ程の八角柱型。
紅茶色、紹興酒色をしていて、
透明で松脂の下に敷かれたコルクの文字がくっきりと見える。
光に照らすとステンドグラスのランプような柔らかい光を通し、
よく見ると松脂の中に小さい気泡が多数閉じ込められている。
表面は滑らかだが、一部に松脂を包んでいる布の凹凸の跡がある。
面は真っ平らではなく表面張力の緩やかな膨らみがそのまま固まっていて
光が当たるとてらてらと反射する。
はちみつを固めたようなもったりとした縁、美味しそうな艶。
キリっとしたにおい、意外にも無味。

3日ほど絞り出してこんなもの。どおりで私の演奏は。

松脂は使い始めると表面が細かく削れて曇ってしまうので

この美しさは新品だけのものです。

この松脂は頂き物で、まだ使う予定はありません。

もうしばらく愛でるつもりです。

皆さんなら新品の松脂、どう表現しますか?

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